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歯ぐきの腫れ

歯茎がブヨブヨに腫れている

歯茎がブヨブヨに腫れている
歯周病菌や虫歯菌が重症化して歯茎が腫れることが多いのですが、それ以外にも薬の副作用、嚢胞、良性腫瘍・ 悪性腫瘍、義歯との関連など様々な原因が考えられます。
早急に治療した方がよい場合もありますので歯茎のはれに気づいたら早めに歯科医院を受診しましょう。

歯茎が腫れる原因

歯肉炎、歯周病

歯と歯茎の境目に歯垢(プラーク)が溜まり、歯垢の中の歯周病菌によって炎症が引き起こされます。
初期の状態を歯肉炎と呼び、歯茎が赤くなりやや腫れてきます。出血することもあります。
進行すると歯周病と呼ばれ歯を支えている歯槽骨が溶かされていき、大きく腫れたり膿が出ることもあります。

歯周病についてくわしくはこちら

虫歯

虫歯が進行し虫歯菌などが歯の周囲まで広がると、骨や歯茎にまで悪影響が出てきます。
骨の中で虫歯菌などの活動が活発になると強烈な痛みが出てきます。さらに進行すると歯茎も大きく腫れてくる場合が多いです。

虫歯治療についてくわしくはこちら

親知らず

親知らずは、18~25才の時期に生えてくる奥歯です。
生え始めの時期に腫れてくることがありますが、まっすぐ生えてくれると次第に腫れにくくなります。
しかし、親知らずが斜めに生えたり、一部だけ顔を出すような生え方の場合は歯磨きをしていても歯垢が残りやすく細菌感染が広がりやすいため歯茎が腫れてくる場合があります。

親知らず抜歯についてくわしくはこちら

歯根破折

咬む力によって歯根(歯茎の埋まっている部分)に亀裂が入ったり割れたりすることがあります。
亀裂に沿って歯周病菌などが歯茎の奥深くに一気に広がっていきます。そのため歯茎が腫れることがあります。

嚢胞

様々な原因で顎の骨の中に袋状の病変ができる場合があります。その影響で歯茎が腫れてくる場合があります。

良性腫瘍、悪性腫瘍

顎の骨の中などに良性腫瘍ができ歯茎まで腫れることがあります。
また悪性腫瘍が歯茎にできいびつな形に腫れる場合もあります。

義歯の影響 (フラビーガム)

長年、義歯が強くこすれ続けた歯茎はコンニャク状でブヨブヨに腫れることがあり、フラビーガムと呼ばれます。

下顎隆起

歯軋り噛みしめ習慣のある方は、主に臼歯部(奥歯)の歯茎が腫れているように見える場合があります。
これは骨隆起といい咬む力に耐えられるように骨が増殖したものと考えられています。

薬の副作用

高血圧治療薬の中のカルシウム拮抗薬、抗てんかん薬、免疫抑制薬の副作用で歯茎が腫れることがあります。
広い範囲で歯茎がブヨブヨに腫れたようになりますが、痛みはない場合が多い様です。

歯茎が腫れたらどうしたらいい?ご自宅での応急処置

歯茎が腫れたらどうしたらいい?ご自宅での応急処置歯科医院を受診していただくとよいのですが、すぐに行けない場合もあると思います。
痛みや腫れがある時の応急処置についてご説明します。
原因の多くは、歯茎にまで進行した細菌感染による炎症(発赤、熱感、腫脹、疼痛、機能障害)です。

よくうがいをしましょう

細菌の活動を少しでも抑えるため、うがいをしましょう。イソジンなど殺菌効果のあるうがい薬を使用すると効果的です。

歯磨きをしましょう

痛くない程度に歯と歯茎の境目に歯ブラシの毛先をあて、小刻みにマッサージしてください。歯垢がとれて楽になる場合があります。

冷やしてください

患部を冷やすことで炎症を抑え痛みや腫れが和らぐ場合があります。

痛み止めを飲みましょう

市販の痛み止めをお持ちでしたら、早めに飲みましょう。

できれば安静にしましょう

疲れが溜まり抵抗力が落ちた時に細菌の活動が強くなった可能性があります。
体を休め、抵抗力の回復を図りましょう。

歯茎が腫れている場合の検査

歯茎が腫れている場合の検査視診、触診、レントゲン検査によって診断していきます。
細胞診、組織診などの病理検査が必要な場合は大学病院の歯科口腔外科をご紹介します。

歯茎が腫れている場合の治療法

  • 歯肉炎、歯周病
  • 虫歯
  • 親知らず
  • 歯根破折

上記は、細菌感染が原因の歯茎の腫れです。
治療は、状況に応じて応急処置をし、抗生物質の服薬していただくことが効果的です。
腫れや痛みが治まってから本格的な歯周病や虫歯の治療を行いますが、歯の状態が悪い場合は残念ながら抜歯になるケースもあります。

  • 嚢胞
  • 良性腫瘍、悪性腫瘍

上記は大学病院あてに紹介状を作成いたします。

  • 義歯の影響 (フラビーガム)
  • 下顎隆起

義歯作製の障害になっているような特別な場合を除き、治療の必要はありません。

  • 薬の副作用

歯茎がブヨブヨ腫れたようになっていると、歯磨きで歯垢が落ちにくくなります。歯周病が進行すると、膿が溜まって更に腫れる場合があります。そのような場合は、歯肉切除術(歯茎の成形)を行う場合もあります。
定期的に歯石取りや歯のクリーニングを受けていただくと大きくは腫れにくくなります。